サイパン(テニアン)昼間の話
うっすらと、脱皮が始まりつつある「黄色F改」です。
オイルとか日焼け止めを全くしてない無防備な状態で過ごしているので、ベロ~ンって逝きそうですよ。
テニアン島の11時前
洞窟防空壕に向かうべく道をちょいと外れる。
振り返るとすばらしき景色が広がっているのもつかの間。またもスコール。カメラが沈黙。うんともスンとも動きません。
防空壕に着いたのに写真を撮れず、なんか物足りない。
ここは洞窟をそのまま利用し、重要部分にはコンクリートを使った形跡があります。
このままでは面白くないので、藪に突入!
かなしいかな、蟻が右腕に集ってきて刺され、背中や首にもまとわりつき、藪の中でわ~わ~叫ぶも、誰もいない場所なのですよ。
「どっちだっけ?」と藪で道に迷いつつ適当にすすむ。進んでも藪。だんだんジャングル。
めっちゃジャングル。
見上げても、木の隙間から空が見えるだけ。しかも雨。
「ナタがあれば楽なのに」とか思いつつ、前進しまくったら作業道にでた。
はて?どっちに進むべきか?と思ったが、とりあえず「北」を目指す。
「もしも」用にコンパスを持ってきて正解でした。「下って行けば海に出るでしょ」って言う安易な発想と大体北向きで歩く。ものすごく歩く。雨が止む。灼熱。このままでは死ぬ。
水も残りわずか。でもコレはお茶用なので飲んではいけないのです。
カメラの中の水分を飛ばすために日の当たるところで分解し、干す。その間、僕は休憩。
30分くらい経っただろうか?時間は12時半。
そして、カメラ復活!
ナイスな道でしょ。影も無くて爽快な気分になれるでしょ。でもね、撮影してる僕は地獄ですよ。
この先、道が二股に分かれていたので、北西に進み、しばらくすると
どうやらゲートの内側だったようです。
「えぇ!って事はどっかに防空壕があったのん?」と振り返っても、もう戻る元気はございません。
ゲートをよじ登り、道に出たのはいいが、ここからバイクまでがめっちゃ遠い。
時間がないので走る。約3キロほど。この時点で1時チョイ前。
「なにが悲しくてテニアンでランニングせんとあかんねん」とブツブツ言いながら、走りつつ
「うわぁ、ええなぁ」と僕なら見張りをアソコに立てるぞ!と思いつつ、走る走る走る。
30分はかかりました。原チャリに到着。カメラも復活してるし防空壕の写真を撮ろうかどうか迷って、、、やめた。先を急ごう。
水を物色し、レジへ。そこに弁当らしきものが売っていたので、海を見ながらランチとしゃれ込む。
ワレを忘れて、ドクターペッパーを買ってしまった。あんまり好きじゃないのだよ。でもね、ダイエットらしい。そんなんあったんや。
ちょいと、弁当に疑問を匂わせる雰囲気漂う中、食う。そんなん良いから食う。ペッパー飲む。マズッ!
街中を抜け、日本軍の大砲が置いてある洞窟へ向かう。
牧場みたいな道。ココを爆走するとバイクの溶接が逝く。サスのストロークが少ないので、フレームに直に振動が伝わってくる。お尻が痛くなる現象をおこすパターンですよ。そして腰痛にも堪えます。
大砲だ。こういうのって絶対、砲塔のなかに何かが入ってるのよね。と思い、中を覗くとペットボトル。
「あぁ、ありがちやなぁ、椰子の実を入れろよ」とかイランことを考える。
主のいない大砲は今も祖国を守るために海に向いていた。
誰も居ないのを願いつつ
「弾込めよ!」
「弾込め ヨシ!」
「撃てぇ!」
とか一人で叫んで大砲ゴッコして遊ぶ。
しかし、すでに2時。やばい。たぶん半分もこの島を見ていない。
ここから怒涛の戦跡めぐりが始まるのです。
続く。